夫や妻の浮気チェックに浮気調査アプリを使うことをおすすめしない理由

配偶者の様子がおかしいと思ったら、浮気をしているかどうかチェックしたくなりますよね。だからと言っていきなり探偵事務所に行くのは大げさだと感じるかもしれません。それなら自分で浮気チェックを行うことができればいいのですが、浮気調査アプリを使って夫や妻の浮気チェックをするのはどうなのでしょうか?結論から言うと浮気チェックをするのに浮気調査アプリを使うことはおすすめしません。

そもそも浮気調査アプリという名称のアプリがあるわけではありません。スマートフォンにインストールすることによってスマートフォンのデータをパソコンで見たり、スマートフォンの位置を確認したりできるアプリが浮気調査用に使用されることがあるのです。例えば「ケルベロス」という盗難・紛失用の監視アプリがありますが、GPS機能だけでなく遠隔操作でのカメラ撮影ができるほか、SNSやメールの内容をパソコンで見ることができます。ケルベロスはスマートフォンにインストールした後にアイコンをホーム画面から消すことができるという特徴があります。他にも「mSpy」「TrackView」「Life360」などのアプリを浮気調査用として使おうとする人がいます。

配偶者に気付かれないようにインストールできる監視アプリがあるのに、どうして浮気調査に使用することをおすすめしないのかという点をご説明します。最初に、配偶者の同意を得ずにこのような監視アプリをこっそりとインストールすることが「不正政令電磁的記録供用罪」という犯罪になるからです。また、勝手に他人のSNSにログインして内容を閲覧したり、無断でGPSを使って居場所をチェックしたりする行為は「不正アクセス禁止法」「プライバシー権の侵害」の罪に問われます。

次に、いわゆる浮気調査アプリで違法に手に入れたデータは裁判で認められません。それに、配偶者の許可を得てインストールしたとしてもSNSやメールでのやり取りは浮気の決定的証拠にはならないことがほとんどです。離婚や慰謝料の請求を考えている場合は浮気調査アプリで集めた証拠では不十分なのです。もしも配偶者が浮気をしておらず、浮気調査アプリをこっそりインストールされたと知ったら、信頼関係を損なうリスクもあります。

浮気をされているかもしれないと感じると、どうにかして事実を暴いてやりたいと思うかもしれませんが、安易に浮気調査アプリを使うのはやめましょう。それ以外にも自分で浮気チェックをする方法はたくさんあります。裁判で有効な浮気の決定的証拠を集めたいのであれば、調査のプロである探偵に依頼するのがベストな方法です。夫や妻が浮気をしているのは確実だが証拠がないという場合は探偵事務所に相談してみるといいでしょう。