虚構の中の探偵と現実の違い

私たち日本人にとって「探偵」というと、いくつかの固定されたイメージがあると思います。たとえばかつて文豪・江戸川乱歩が小説に再三登場させた明智小五郎や、同じく横溝正史の金田一耕助などがその典型でしょう。あるいは、海外に目を向ければシャーロック=ホームズなどもすぐにイメージできる名探偵です。そんなところから、「探偵」というだけで、「やせ形の中年男性」のイメージがあり、端正な顔立ちで非常に頭が切れそうな相貌をイメージしやすいようです。

しかし実際のところ、そうしたイメージとはかなりかけ離れているのが、我が国の実際の探偵さんです。というのも、まずは年齢からして大きな隔たりがあります。探偵という仕事は、かなり辛抱強く、また、体力が必要になりますので、比較的若い人が多いというのが正直な印象です。そして、男性だけではなく、女性の探偵さんは意外なほどたくさんいるのです。このことが、逆にいい意味でのカムフラージュになっていると考えられますし、実際何かと好都合なケースが多いのです。

浮気調査の場合、男性の依頼者が増えてきたとはいえ、やはり女性の方が多いです。女性の依頼者の場合、調査員が同じ女性だと悩みを打ち明けやすいというメリットがあります。

また、女性を追跡する場合、女性が主に利用する場所等に出入りしても不自然ではないように、女性の調査員の方が尾行しやすいということもあります。

ただ、探偵事務所に相談にいく依頼者側からすると、見た感じがずいぶん自分の中のイメージから逸脱しているために、少々戸惑うことが多くなってしまうケースも生じるようです。このへんは、若い探偵さんや女性の探偵さんを起用するデメリットとなり得ます。

また、深夜の尾行等はやはり女性だと難しい面があります。臨機応変に男性の調査員と協力して調査する必要があります。 どんな年齢でも、どんな風貌でも、探偵としての結果さえ出してくれれば基本的にどんな探偵さんでもかまわないというのが、依頼者にとって重要なことです。

調査期日を延ばそうとしたり、キャンセルできなかったりという悪質な探偵社が存在するのも事実です。中でも悪質なのが、対象者に調査対象になっていることをばらして証拠を買い取らせるのです。依頼者には不審なことはなかったと言って、調査期間の料金を請求します。

事務所がちゃんと存在しているのか、探偵業届出証明書が事務所に掲示されているか等、契約する前にあやしいところがないかチェックして下さい。