美人局の被害にあったら

最近は、出会い系サイトなどで異性と簡単に出会うことができるようになってきました。残念ながら、このことを利用して人を騙すようなことをする人がいます。出会い系サイトで知り合った人が既婚者であり不倫関係になるという話はよくあることでしょうが、これがはじめから慰謝料をもらうつもりで接近してきている場合があります。夫もしくは妻にわざと浮気をさせて、浮気の証拠を用意して浮気相手に慰謝料を請求するというわけです。いわゆる美人局というものです。よく聞くのは、未成年者と身体の関係を持った後、その子の知人という人物が現れ、未成年だと知っていて関係を持ったのだから警察に連れて行くと脅すパターンです。

しかし、近頃は少し変化が見られるようです。一度の浮気で夫や妻、知人が登場して「浮気だ」「慰謝料だ」と騒ぐとすぐにバレるということで、準備段階としてメールのやり取りをある程度の期間行って食事だけのデートをし、数回体の関係を持って浮気が確定したところで夫や妻が登場するというように、しっかりと手順を踏んでくるそうで、浮気が仕組まれたことだと見破るのは難しくなっています。この場合、探偵に頼むまでもなく浮気の証拠はいくらでも手に入りますから、証拠の中に明らかにおかしいと思うものがあったことで、騙されたと気付くことがあるかもしれません。

美人局だと気づかずに、裁判をちらつかされて相手の言い値を支払ってしまう人も多いでしょう。自分のい妻や夫、職場にばらされたくないからと、高額な慰謝料を支払ってしまうケースも少なくありません。

では、これは明らかに美人局だと気がついた場合はどうしたらよいのでしょうか。基本的には、確実に美人局だといえるなら放置することです。相手が既婚者なら、自分のパートナーから慰謝料が請求されるわけで、浮気をばらされたくなかったらと脅しているのは実はばらされると困る事情があるからです。本当は裁判になっては困る場合でも、裁判するぞと脅すこともあります。不安な場合は弁護士に相談しましょう。

素直に慰謝料を支払ってさっさと終わらせた方がよいと判断する場合は、必ず先に示談書を交わしましょう。その後も追加で脅してくるようなことがあったら、その時は毅然と対応するべきです。脅迫の証拠などがあれば残しておきましょう。

また、美人局とは少し違いますが、妊娠したからと嘘をつき、手術費用を要求するというパターンもあります。浮気相手が妊娠したと言ってきた場合に、本当に自分の子かと疑うのは非難されがちですが、金銭目的の場合がありますのできちんと確認した方がよいでしょう。