浮気のボーダーライン

どこからを浮気とみるか、そのボーダーラインは人それぞれでしょう。異性と二人きりで食事に行くのもダメ、キスしたらダメ、身体の関係があっても気持ちがなかったら良い等、浮気と判断する基準は様々です。男性と女性の場合でも違いがあります。男性の場合は、キスをしたら浮気という人が多いのに対し、女性の場合は手をつないだら浮気という人が多いです。ですから、それ以上のことをした場合、特に身体の関係を持った場合は完全に浮気をしたと認定されることが圧倒的に多いです。

では、離婚するにあたって、キスや手をつないだという行為は離婚理由になるのでしょうか。 不貞行為の定義とは、『配偶者のある者が、自由な意思に基づいて配偶者以外の異性と性的関係をもつこと』とされています。身体の関係の有無が浮気の基準になるということです。例えば、酔った勢いで関係を持ってしまったという場合や一度だけという場合でも不貞行為になります。無理矢理、身体の関係に持ち込まれた場合や、気持ちは相手に向いてしまったが身体の関係が無い場合は不貞行為にはなりません。

以上のことから不貞行為の証拠とは、身体の関係が有るかどうかを判断できるものとなります。性行為や裸の写真等は強力な証拠になりますが、これらを手に入れることは困難です。当事者が撮影している場合はスマホやパソコンから入手できるかもしれませんが、本人にバレずに入手することは難しいですし、逆にプライバシーの侵害だと相手に訴えられてしまうこともあります。そもそも行為の写真などを撮影していなかったら入手できません。では、何を不貞行為の証拠とするのでしょうか。

まずは、ホテルや自宅への出入りがわかる写真です。これらは探偵に浮気調査を依頼すると証拠として撮影されることが多いものです。裁判所でも証拠と認められますが、一度だけの撮影ではなく複数回あると尚良いでしょう。また、浮気が発覚して話し合いをする際に録音した音声も有力な証拠になります。そのためには当事者が浮気を認める発言をしていることが録音されている必要があります。クレジットカードの使用履歴や、レシート等も証拠になります。探偵事務所に浮気調査を依頼すると、裁判で認められる証拠についても詳しく教えてもらえます。

最近ではSNSやブログなどに載せた写真や文面によって浮気が発覚し、それらが浮気の証拠になるケースもありました。身体の関係の有無がわかれば不貞行為になるということは、逆にいうと身体の関係が有ることが証明できなければ不貞行為にならないということです。慎重に行動している場合は何年も配偶者にバレないケースも実に多いです。また、慰謝料は請求できなくても、キスしただけで浮気と判断され一緒に暮らしていけないと離婚されるケースももちろんあります。夫婦間で浮気の定義が一致していない場合は離婚されてしまうかもしれません。浮気のボーダーラインはどこなのか、あらかじめ確認しておきましょう。